ホワイトニング
ホワイトニングとは
歯が着色するのには、さまざまな原因があります。コーヒーやカレーのような飲食物、そしてタバコのヤニなどによって歯に着色するものは、表面に付着したものなので歯磨きやクリーニングなどできれいになります。しかし、歯の内部の象牙質が透けて見えるような黄ばみは、クリーニングでは白くすることができません。こうした内因性の着色をきれいにするのが、ホワイトニングです。
ホワイトニングは漂白効果のある薬剤を歯に塗ることで、色素を分解して輝くような白さにしていきます。ホワイトニングには、歯科医院で行なうオフィスホワイトニングと、ご自宅で継続して行なうホームホワイトニング、そして両者を組み合わせたデュアルホワイトニングといった方法から選べます。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは歯科医院で行なうホワイトニングです。ホームホワイトニングに比べて濃度の高い薬剤を使用し、最初の施術でも歯が白くなったのを実感できます。近いうちにイベントなどを控えていて早く歯を白くしたい方におすすめです。また、シェードガイドとよばれる色見本を担当スタッフと確認しながら、ご希望の白さに近づけられます。ムラがなく、自然な白さに仕上げられます。ただし、施術が終わった後は早く元の色に戻ってしまうので(後戻り)、注意が必要です。
オフィスホワイトニングの
メリット・デメリット
メリット
すぐに効果が現れる
- オフィスホワイトニングで使用する薬剤は濃度が高く、さらに特殊な装置を使って光を当てて薬剤の効果を促進します。そのため、1回目の施術でも歯の白さが実感できる場合があります。イベントなどを控えていてすぐ歯を白くしたい方におすすめです。
ムラなくホワイトニングができる
- ホワイトニングの経験があるスタッフが担当し、患者さまの理想とする白さを伺いながら施術をします。ホームホワイトニングではトレーを使ってご自身でホワイトニングをしますが、オフィスホワイトニングではより正確にムラなく仕上げることができます。
ホワイトニングの回数が少ない
- ホームホワイトニングの場合は継続してホワイトニングを行なわなければなりませんが、オフィスホワイトニングは1度の施術でも効果が出やすいため、少ない通院回数で理想の白さに仕上げられます。
デメリット
後戻りしやすい
- オフィスホワイトニングは早く歯の白さを実感できるものの、理想の白さに仕上がった後は元の色に戻りやすいというデメリットがあります。歯の白さを長持ちさせたいという方には、ホームホワイトニングをおすすめする場合があります。
通院が必要になる
- 1度の通院でもある程度歯が白くなりますが、理想的な白さになるまでは何度か通院していただく場合があります。お仕事や家事などが忙しく、なかなか病院へ通えないという方は継続して受けるのが難しい可能性があります。
歯がしみることがある
- オフィスホワイトニングでは、濃度の高い薬剤を使います。そのため、歯に刺激が加わって知覚過敏を起こし、しみるような痛みを感じるおそれがあります。痛みに敏感で不安がある方は、事前にスタッフにお伝えください。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、マウスピースと薬剤を使用して自宅で簡単にできるホワイトニングです。ホワイトニング先進国であるアメリカでは約20年前から行なわれており、ホームホワイトニング利用経験者の割合が95%ともいわれています。それだけ、ホームホワイトニングの効果は実感されており、白い歯が相手に与える印象は重要だと考えられています。ホームホワイトニングは方法を間違えなければ、誰でも手軽に白い歯を手に入れることができます。
ホームホワイトニングの
メリット・デメリット
メリット
後戻りしにくい
- オフィスホワイトニングは歯がすぐに白くなるものの、早く元に戻ってしまいます。ホームホワイトニングはじっくり時間をかけて白く仕上げるため、歯の美しさが長持ちします。
好きなタイミングでホワイトニングできる
- オフィスホワイトニングは通院の必要がありますが、ホームホワイトニングはご自宅で好きな時間に行なえます。お仕事などが忙しいため通院する時間がなく、自宅で好きなタイミングで施術したい方に向いています。
歯へのダメージが少ない
- オフィスホワイトニングで使用する薬剤に比べ、ホームホワイトニングの薬剤は濃度が薄くなっています。そのため効果が現れるのが遅くなりますが、歯へのダメージが少なく知覚過敏になりにくいといえます。
デメリット
希望の白さになるまで時間がかかる
- ホームホワイトニングで使用する薬剤は、オフィスホワイトニングのものに比べて濃度が低くなります。そのため、歯は徐々に白くなっていきます。ご希望の白さに近づくのも、オフィスホワイトニングに比べると遅くなります。
施術に手間がかかる
- 歯科医院で専用のトレーと薬剤を受け取り、ご自身でホワイトニングをすることになります。オフィスホワイトニングであれば担当のスタッフが施術をしてくれますが、ホームホワイトニングは一連の流れをご自身で行なわなければなりません。
自己管理が必要となる
- ホームホワイトニングは、ホワイトニングを継続して行なう必要があります。好きなタイミングで施術ができるものの、決められたペースでホワイトニングをするには自己管理が必要になります。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせて行なうホワイトニングです。まず、オフィスホワイトニングによって短期間で歯を白くし、その後ホームホワイトニングも受けていただきます。この組み合わせによってホワイトニングの効果をすぐに感じられるだけでなく、ホワイトニングを継続することによって歯の白さが長くもつようになります。オフィスホワイトニングは後戻りしやすく、ホームホワイトニングはすぐに歯の白さを実感しにくいという、両者のデメリットを解消できます。
ホワイトニングにともなう一般的なリスク・副作用
- 審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
- 色の白さの度合いには、個人差があります。
- ホワイトニング後、一定期間、色素の沈着が顕著になるとの報告がされています。
- ホワイトニング後、24時間は、着色物質(カレー・コーヒー・ワイン・タバコなど)の摂取を控えてください。ホームホワイトニング施術期間中も同様です。
- ホワイトニング処置中や処置後に、痛みや知覚過敏の症状が生じることがあります。
- ホワイトニングの薬剤に対してアレルギーのある方は、薬剤で口腔粘膜に異常が起こることがあります。その際は、すぐに使用を中止してください。
- ホームホワイトニングはご自分で行なうため、どのような仕上がりになるか予想がつきにくく、歯の白さの調整が難しくなります。
- ホームホワイトニングでの器具の使用方法や薬剤量などが正しく守れているかご自分での判断が難しい場合は、歯科医師または歯科衛生士に相談ください。
- 詰め物や被せ物が多い方は、ご自分の歯との色の差が目立つようになることがあります。その部分の色をご自分の歯に近づけることは可能ですが、時間と費用が必要です。
- 入れ歯や差し歯など、人工歯は白くできません。
- 被せ物を装着している歯には適用できません。
- 歯にひびが入っていると、薬剤の影響により歯髄にダメージを与えることがあります。
- 抗生物質の影響により歯の変色が著しい方は、ホワイトニングの効果が出にくい場合があります。
- 「無カタラーゼ症」の方は、薬剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素がないため、ホワイトニングはできません。
- 薬剤の影響があるため、妊娠中や授乳中の方は控えてください。