入れ歯

「入れ歯にしてから物がうまく噛めない…」「使うたびに痛くてつらい…」「見た目が気になって、つい口元を隠してしまう…」こういったお悩みをお持ちの方は少なくないでしょう。しかし、実際のところ、入れ歯は非常に優れた治療法であり、幅広い症例に対応できるものです。

それでは、なぜ「噛めない」「外れる」「痛い」といったネガティブな印象が強いのでしょうか？入れ歯がうまく合わない理由には、患者さんの口腔内の状態にも左右されますが、主に次の2つの原因が考えられます。

口腔内は非常に敏感で、わずか1ミリ以下の髪の毛が入るだけでもすぐに感知できるほど繊細です。保険適用の入れ歯は通常2～3ミリの厚さがあるため、「異物感がある」「話しづらい」「飲み込みにくい」といった問題が起こりやすくなります。

保険適用の入れ歯によく使用される素材であるレジン（プラスチック）は、長期間の使用により歪みやたわみが生じることがあります。そのため、噛む際に痛みが発生したり、食べ物が入れ歯と歯茎の隙間に挟まるといった問題が起こるリスクがあります。

当院で提供する入れ歯は、こうした問題を解消するだけでなく、さらに次のようなメリットも得られます。

エステショットは、調整や修理がしやすいという点が大きな特徴です。他のノンクラスプデンチャーに比べ、やや硬めの材料で作られているため、「噛む力を歯肉にしっかりと伝えやすい」「表面が傷つきにくく、変色しにくい」「劣化しにくい」といった優れた特性があります。

バルプラストはアメリカで50年以上の歴史を持つ入れ歯で、歯の付け根部分にしっかりとはまり、密着性が高いのが特徴です。滑らかで柔らかい素材で作られているため、割れにくく、長持ちしやすいです。また、バネの力で歯を傷める心配もありません。ただし、入れ歯を装着するための隙間が5mm以上ない場合、使用できないことがあります。

「ノンクラスプデンチャー×金属」は、金属による補強を行うことで入れ歯の「たわみ」を軽減するタイプの入れ歯です。補強に使用されるのは、体に優しい「チタン」や「コバルトクロム」です。この方法には次のようなメリットがあります。

● 耐久性が高く、長持ちしやすい
● 通常のノンクラスプデンチャーに比べ、安定感が向上し、より噛みやすい
● 金属を使用することで、入れ歯を薄く設計できる
● 熱伝導性が高いため、食べ物の温度をしっかり感じられる

インプラントオーバーデンチャーは、2～4本のインプラントを埋め込み、既存の入れ歯をしっかり安定させる治療法です。取り外しが可能なため、メンテナンスがしやすい点が大きなメリットです。さらに、通常のインプラントに比べて手術が大掛かりではないため、身体への負担も少なく、比較的短い回復期間で治療が行えます。

コーヌスクローネ義歯は、ドイツで生まれ、100年以上の歴史を誇る義歯です。ヨーロッパでは「長期的に利用できる義歯」として高く評価されており、次のような特徴があります。

・メンテナンスを行いながら長期間使用可能
・他の歯を傷めない構造
・取り外しが簡単
・金属のバネがないため、目立たない
・自分の歯のようにしっかり噛むことができる
・外科的な処置を必要としない

金属床の優れた点は、保険適用の入れ歯と比較して「薄くて軽い」「壊れにくい」「食べ物や飲み物の温度を感じやすい」といった特徴が挙げられます。金属床は長い歴史を持ち、常に改良が重ねられてきた、非常に信頼性の高い入れ歯です。